お酒を飲むときに心がけていることは、「楽しい酒」を飲むこと。バカなこと言ってるけど笑いあったりするのが基本的に楽しいしストレス発散。
通常時の私は、かなりドライだ。自分で言うのも何だけど、ちょっとのことでは動じない慌てない。喋るのが苦手だし、話し下手だし、愛想を振りまくのも得意ではない。
学生の頃、バイト先の仲間と飲みに行ったとき、私の記憶は完全に飛んでしまった。ある瞬間からの記憶がまったくなくなってしまったのだ。後日、バイト仲間に確認すると、普段の私ではないぐらいにはしゃいで楽しそうだったらしい。驚く私にバイト仲間は一言
「色々がまんしてたんだね」
と、気の毒そうに言った。
え?
私は我慢して自分を抑えているつもりはまったくなかったので、これは衝撃だった。
そもそも人間は多面的なものでしょ。上司と同僚と前で態度は違って当たり前、家族のなかの自分と友だち同士でいるときの自分があって当たり前だと思っている。そういうのを世間ではウラオモテがあるとか八方美人とか言うらしいが、私は愛想を振りまいたりしないので、そんな風に言われたことはない。
ただ、お酒の席では、バカな自分が全面的に自己主張してくる。人生楽しみたいという気持ちがついつい出てしまうのだ。
一度だけ、飲んでいて号泣したことがある。振られた直後に。あのときは、周りの友達も私も驚いた。自分が感じている以上に傷ついていたようだ。
お酒を飲むと私はドライな仮面が剥がれ落ちてしまうので、仲のいい友だちとしか深酒をしないようにしている。パーソナルイメージを保つためにも。