仕事だけが人生じゃないと気づいた

私は毎年、新年に目標を決めていた。そして、3年後の自分がどうなっていたいかを妄想していた。

20代のうちは、どんな仕事をしたいか、仕事の上でどうなっていたいか、お給料はどれぐらいほしいかといったように、目標は仕事のことばかり。

30を過ぎて、3年後の自分が想像できなくなった。仕事も楽しくない。惰性で過ぎる日々。ただ、仕事は忙しく毎日残業をして心も身体も磨耗していった。

いよいよ今年は新年の目標が何も立てられなかった。どうしたら良いのかわからなかった。何がしたいのか、どうなりたいのか、まったく何も光が見えなかった。お酒も美味しくない。そして仕事を辞めた。貯金もないのに。

仕事を辞めて、まずは好きなだけ寝た。眠るのは好きだけれど、起きるという苦痛を伴うから苦手だ。だからいつでも寝不足で、仕事に行くのは苦痛だった。その苦痛から解放され、むさぼるように眠った。眠り過ぎて、眠れなくなった。一日寝て二日起きるといった不健康極まりない生活を送った。こんなことじゃいけないと思いながらも、好きなように今は生きようとも思った。

そうこうしているうちに、寝るだけの生活にも飽きてきた。そして、これからのことを考えるようになった。

これからどうやってお金を稼ぐのか、何をやりたいのか、40歳の自分はどうなっているのか、私は何が好きなのか。

長い時間ゆっくりと考えることで答えが見つかった。

生きていくためには働かなければいけない。だから、仕事は大切。これまでは仕事に自分の目標にしていたけれど、それはもうやめよう。仕事は仕事。自分がなりたかった自分になるのは無理だと悟ったから、仕事について自分で自分にプレッシャーを与えるのはやめにする。
お金は多くは望まないから、ストレスができるだけ少ない仕事をやろう。そして流石に仕事に入れ込み過ぎないようにする。

目標は仕事以外の自分の好きなことにしよう。私がやりたいこと。ずっとやりたかったことは文章を綴ること。本を作ること。ファンジンのような形でもかまわない。やろうと思えばすぐにできそうだけれど、3年以内にできればいいと思っている。焦ることはない。

と、思えるようになったのが5月頃。
おかしいほどに仕事にこだわっていた自分を見つけた。仕事が人生のすべてと思っていたようだ。
どうりで私には趣味がないわけだ。これからは、心が豊かになるように生きよう。

そうして仕事を探し始めた。ストレスが少ない仕事や職場。責任も少ない方がいいから派遣で探すことにした。幸いにも希望する職種の仕事がいくつか見つかった。そんな矢先、友だちから声が掛かった。やりたい職種、よく知った先輩のいる会社、願ってもない職場環境だ。

前向きに考え出したら物事はトントン拍子にいい方向へと回り始めた。
お酒も美味しく飲めるようになった。
目標に向かっては動き始めてはいないけれど、当面はこのブログを続けていくことが目標だ。とりあえずは書くことを習慣づけたい。



良い方向に進んでいるのは、イヤ汁小説を読むのをやめていたからかもしれない。また読み始めたけど。