至福の時「ひとり泥酔」

学生時代、私が密かに楽しみにしていたのは「ひとり泥酔」である。

 
自宅でひとり、ヘベレケになるまで飲む。ヘベレケになってもまだ飲む。というの年に何度かやっていた。
友だちがいなかったわけじゃないよ。数は少ないものの友だちはいたし、飲み会は多かった。
 
家でひとりで誰にも気兼ねせずに飲むというのは至福の時。今日はひとり泥酔をすると決めた日は、スーパーで食材を買い込み、昼間つまみを大量に作る。唐揚げ、サラダ、唐揚げ、ポテトサラダ……あ、野菜炒め!とか。パーティーができそうなぐらい作る。
全ての準備が整ったら、お気に入りの音楽をかけて飲み、歌い、踊る。ひとりで。夕方から。まずは缶チューハイ
そして、酔いも回って、寝る。19時ぐらいに。焼酎のコーラ割りを飲みながら。
で、2時間後ぐらいにむくっと起き上がり、第二ラウンドが始まる。もちろん、ひとりで。焼酎をロックで飲みながら。
たまにコーラで割ったりしながら。霧島を飲む。食べる。食べる。飲む。唐揚げが冷たい。この時には、もう歌わない。さすがに近所迷惑ですから。
テレビをみたりビデオを見たりしながら、チビチビと飲む。DVDではなくビデオね。しかもテレビデオ。自分で割ってつくるコーラハイは濃い。そのうちほぼ焼酎になる。家の中なのに、千鳥足でトイレに向かう。
嗚呼、まだ飲みたい。が、もう眠い。深夜3時頃力尽きて就寝。
 
 
 
明け方、目が覚める。もっと寝ていたいのに目が覚める。
 
気持ちが悪い……。
 
寝ていられないぐらい気持ちが悪い。
天井がぐるぐる回る。目を閉じてもまぶたの裏側がグワングワン回る。
胃が重苦しい。
よし、オロナミンCを飲もう。
二日酔いにはオロナミンCが一番だ。
一気にオロナミンCを飲み干すと、少し元気になった。
でも元気ハツラツとまではいかない。
 
しばらくすると、また気分が悪くなってきた。
だめだ。
しばし、トイレに篭もる、私。
 
キラキラタイム☆彡。。。
 
スッキリして、トイレから出てくる、私。
 
二本目のオロナミンCを補給。
 
もう、深酒はしないから許してほしいと何度目かわ忘れてしまったけど、心から思う二日酔いの朝。
 
胃が軽くなったものの、まだ頭はグラグラする。
 
もう一眠りしよう。先生、もうお酒はコリゴリです。
 
至福の時と、深い後悔は表裏一体。
 
さすがに、こんなことはもうしなくなった。体力が持たないから、量を飲めなくなったというのもあるけれど、今、またやりたいかと問われれば、ちょっともうしんどいです。